DVD

DVD
Digital Versatile Disc
記録面
メディアの種類 光ディスク
記録容量
  • 120 mmディスク
    • 片面一層4.7 GB
    • 片面二層8.54 GB
    • 両面一層9.4 GB
    • 両面二層17.08 GB
  • 80 mmディスク
    • 片面一層1.4 GB
    • 片面二層2.6 GB
    • 両面一層2.8 GB
    • 両面二層5.2 GB
読み込み速度 11.08 Mbps
(1385 kiB/s、1倍速)
最高16倍速
読み取り方法 650 nm赤色レーザー
主な用途 映像、音楽、データ、ゲーム等
ディスクの直径 12 cm、8 cm
大きさ 120 mm × 120 mm × 1.2 mm(12 cm型)
80 mm × 80 mm × 1.2 mm(8 cm型)
上位規格 Blu-ray Disc
HD DVD
下位規格 CDCompact Disc
市販のDVDレコーダーソニー製)

DVD英語: Digital Versatile Disc、デジタル多用途〈多目的〉ディスク[1][2])は、主に東芝が開発したデジタルデータの記録媒体である第2世代光ディスクの一種である。

媒体の形状や記録・読取方式はCD(コンパクトディスク)とほぼ同じだが記録容量がCDの約6倍になるため、CDでは不可能だった長時間映像の記録が可能である。

開発にあたっては、ハリウッド映画業界からの要求で「現在のメディアを上回る高画質・高音質で、1枚につき片面133分以上の収録時間」[3]を目指すこととされ、1枚あたりの記録容量は当時の技術水準との兼ね合いからVHSビデオテープ方式と同等画質で133分の録画が可能となる4.7GB(片面一層の場合)のディスクとして開発された。約2時間の映像の場合、DVD以前から映像記録媒体として使用されていたレーザーディスクでは両面に記録する必要があり、視聴途中でディスクを裏返す必要があったが、DVDでは片面で収録可能になったため、映画作品の大半を途切れることなく視聴できるようになった。またデジタル化されたため、安定した映像が再生できるようになった。ただし、レコーダーでの通常画質の録画は片面120分に制限される場合が多い。

こうしてCDと同様の使い勝手で高画質な映像を視聴出来ることから、2000年代以降の映像記録の主要メディアに位置づけられ、VHSやレーザーディスクを置き換える形で普及した。従来の映像記録媒体と同様に映画ドキュメンタリードラマなど、様々な映像ソフトが市販されている。さらに、民生用カムコーダノンリニア編集対応パソコンなどの普及に伴い、自主編集した映像のDVD記録も可能で、また映像用途だけでなくコンピュータ用のデータ・ストレージ(保存媒体)としても使用される。

2000年代からは容量面でDVDを上回る、第3世代光ディスクと呼ばれるBlu-ray Discが登場し、2010年代以降はDVDと同時期に普及したUSBメモリなどのフラッシュメモリの容量もDVDを上回り、製造単価も減少した。1メディアの容量当たり単価はフラッシュメモリが上回っているが、堅牢性、融通性から、PCなどでの単なるデータの受け渡し用途としては、フラッシュメモリにその座を明け渡している。

2020年代に入ると、ネットワークを経由して端末やクラウドの間で大容量データをやり取りすることが主流となり、映像用途としてもBlu-ray DiscおよびYouTubeNetflixなどの動画配信サービスが普及したことで、その座を明け渡している。

  1. ^ HD DVD基盤要素技術の現状と動向」『東芝レビュー』第60巻第1号、東芝、2005年、2-8頁。 
  2. ^ DVD-RAMの記録速度を支配する構造の謎を解明”. 高輝度光科学研究センター; 科学技術振興機構; 理化学研究所; 松下電器産業; 筑波大学 (2006年10月16日). 2021年5月3日閲覧。
  3. ^ DVD技術解説”. パナソニック (2000年1月). 2022年1月11日閲覧。

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